革靴の染め替え手順~スムースレザー編

皆様、閲覧頂きましてありがとうございます。

今回はCalzolai Italianiの商品を使用した革靴の染め替え方法についてご説明させて頂きます。


Calzolai Italianiってなんぞや?って方は是非商品ページをご覧下さいね。


今回ご説明する染め替えは、脱色を行った後に染色を行うことを前提とします。

※ヌメ革やクラストレザーの場合は脱色を行わないケースもあります。この場合、ミケランジェロではなくニュートラルベースで代用する事も可能です。


下記写真は試しに染めた靴になります。

染色を単純化したプロセスは以下の通りです。

脱色→染色→色定着確認後、更なる染色または終了時はレザーケアを行う


この単純化したプロセスで最も重要なポイントは「脱色」です。当然ですが、脱色が出来なければ染色は出来ません。逆に脱色が出来れば基本的に染色は可能です。

脱色が出来ない革のほとんどは、「芯通し」と呼ばれる革内部にまで染色が行われているものです。脱色は革の表層近くの染料を取りだすという工程上、内部にまで及んだ染色を取り除くことは出来ません。

逆に「丘染め」と呼ばれる、革表層にのみ染色が行われた革は脱色が可能な為、染色が可能です。

以上の事から、染色を始めるにあたっては、まずこの「脱色」が可能か否かを確認することがスタートとなります。

確認方法は目立たない部分に、脱色剤を使用し確認することになります。

脱色が出来た場合は染料による染色、出来ない場合は顔料による染色となります。ここではあくまでも染料にのみ絞って説明致します。

 

スムースレザーを使用した革靴の染色方法


1,脱色

ブラッシングを行い表面の汚れを落とした後、脱色剤を使用し脱色を行う。ムラ染めを行う場合はこの段階でムラをあえて残した脱色を行い、これを下地として利用する。

2,染色準備

レザーダイを単色では勿論、混色やニュートラルベースで希釈などをして好みの色を作る。

この際、少し薄目のトーンで調色した方が色の入り方を確かめながら染色が出来る為失敗が少なくなる。

※皮革表面が荒れている場合や色の入りを抑制したい場合はこの段階でデリケートクリームを使用する。

3,染色

筆塗り・手染め共に最低限の染料で染色を行う。その為に紙などに余分な染料を伸ばしつつ徐々に染色を行っていく。

万が一塗り過ぎたり色が入り過ぎたりした場合は脱色剤やニュートラルベースを使用しすぐに脱色する。

4,染色2

1度目の染色を終えたら色定着の為に乾燥させ、乾燥したのを確認したらブラッシングを行う。その後に再染色を行う。乾燥→ブラッシング→染色を繰り返すことで、色のトーンを徐々に上げていく。

※乾燥時間は皮革よって異なる。

また、違うカラーを入れる事で、複雑な色彩を表現することが出来る。(いわゆるパティーヌ/ムラ染め)

5,色止め

染色完成後、表面に残った染料をブラシ及びクロスで取除いていく。この作業が終了した後、通常のレザーケアを行えば革靴の場合色止め剤を利用する必要はない。レザーケアの工程が色止め効果となる。

(気になる場合やケースによっては使用する事を推奨)

染色後、色止め剤を別途利用する場合は上記工程終了後に塗布する。


※革靴に関してあえて色止めを推奨していないのは、色止め剤はある一定期間革表面に被膜をつくり染料の剥がれを防ぐ効果に他ならず、結局その被膜が剥がれた後は色の剥離が起こってしまうためである。つまり、上記工程でしっかりと乾燥させた後、ブラシ及びクロスでの手入れをおこなった場合は不必要となる。

しかしながら、鞄やその他アクセサリーのように衣類との摩擦で色移りが懸念される場合は色止め剤を別途利用するのが望ましい。ここでは単純化の為、あくまで革靴を念頭にいれた染色プロセスを取り扱っているため、色止め剤に関しては省略させて頂く。


作業する上でのご注意

・作業時は必ず風通しの良い所で行ってください。

・各製品吸い込むと有害ですのでご注意下さい。多量に吸い込むと嘔吐・呼吸困難・肺障害などの症状が出る場合があります。

・皮革の種類や状態により完全に染色できるとは限りません。

・染色後、雨天時に履きますと色落ちしインソールや靴下などに色移りする場合がございます。


以上で説明終了です!

最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。

ご不明点などございましたら、お気軽にお問合せフォームにてご連絡下さいね。


今後は動画なども作成しようと思っておりますので是非ご期待下さい…!

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